用語解説

第82回:表面利回りより実質利回りを重視する【不動産投資の収益計算方法】

 

<<第81回:3つのステップで投資物件を分析する【不動産物件の市場調査】


記事のポイント

  • 販売図面に記載されているのは、たいていは表面利回り
  • 実際に手元に入る金額から計算するのが実質利回り

表面利回りだけで判断するのは危険

利回りとは、投資した金額に対する1年あたりの収益の割合のことです。投資を判断する際の重要な目安になります。ただし、販売図面等には、たいてい表面利回りが記載されています。単純に家賃収入から購入価格を割っているだけなので、維持費等は考慮されていません。実際に手元に入ってくる割合とは異なるため、表面利回りだけで投資の判断をするのは危険です。表面利回りは、簡易的に計算する際にのみ利用しましょう。

 

表面利回りの計算式・計算方法【不動産物件&不動産投資】

表面利回り=年間賃料÷購入価格×100

例題(計算しよう)

物件価格5,000万円、年間家賃収入500万円

⇒500万円÷5,000万円×100=10%

実質利回りは自身で計算する

年間の家賃収入から管理費や固都税、ローン支払額等を差し引いて計算すると、実際に毎月手元に入ってくる金額(税引前)がわかります。そこから購入価格と購入時の諸経費の合計を割って計算すると、「実質利回り」が算出できます。販売図面に実質利回りが記載されていることもありますが、ローンの支払額が考慮されていません。うのみにせずに自身で一度計算した方がいいでしょう。

実質利回りの計算式・計算方法【不動産物件&不動産投資】

実質利回り=(年間賃料ー年間経費)÷(購入価格ー購入諸経費)×100

例題(計算しよう)

物物件価格5,000万円、年間家賃収入500万円、年間経費250万円、購入諸費用300万円

⇒(500万円ー250万円)÷(5,000万円+300万円)=4.7%

年間でかかる費用(不動産投資)

毎月かかる費用
  • 管理運営費(賃貸管理・建物保守費用等)
  • 町会費等
  • 共用部電気・水道代等
  • ローン返済額
毎年かかる費用
  • 固定資産税
  • 都市計画税
  • 所得税(課税所得計算上、ローン支払いの金利部分と建物減価償却費を経費にできる)
定期的にかかってくる費用
  • 賃借人退去ごとの原状回復工事費用と賃借人募集経費
  • 設備等の故障による修理費等
  • 建物の修繕費用等

まとめ

  1. 表面利回りでは、維持費等は考慮されていない
  2. 表面利回りは簡易的に計算するときのみ利用する
  3. 販売図面に書かれている実質利回りをうのみにしてはいけない
  4.  

>>第83回:不動産投資で使う2つの指標とは【自己資本収益率】

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