用語解説

第87回:仕入れに適した物件の特徴とは【不動産投資のやり方】

 

<<第86回:不動産物件を安く仕入れて高値で売却する【不動産投資の売却方法】


記事のポイント

  • ニーズのない物件は安く仕入れられる
  • 売主の事情次第で相場よりも安く仕入れられることもある

まずは不動産物件を購入する意思を示す

買取再販業者は、やみくもに市場で売れ残っている物件を仕入れるわけではありません。安い値段で仕入れられて、高い値段で売却できる物件を見極めています。建物がボロボロだったり敷地が大きすぎたりする物件は、二ーズがないために安く仕入れられます。

ほかにも、隣接地に越境している、水道管が隣接地を通っている、接道が2m未満など、「再建築ができない訳あり物件」は値段が下がります。隣接地と交渉次第では再建築もできるので、高値で売却できる可能性もあります。

安く仕入れられる物件とは

  • 敷地が広い土地(一般消費者では一括で購入できない)
  • 残置物が多い物件・ボロボロ(そのままでは買手がいない)
  • 隣地ともめている物件
  • 権利関係等の調整が必要な物件
  • 余剰容積率・余剰敷地
  • 土地値の物件

土地値

建物が建っているのに、土地の値段だけで得られる物件。築年数が古い建物だと古家付土地として売り出されることが多い。解体費等が考慮されている

売主の事情によって物件の仕入れ額が安くなる

売主が次のような状態に置かれている場合、相場より安い金額で物件を購入することができます。

売り急いでいる

売却までの期日が決まっている売主。たとえば、相続税の支払期日までに現金化したいケースや、ダブルローンを避けるために売却したいケースが考えられます。

契約後のわずらわしさをなくしたい

住宅ローンの不承認や引渡し後のトラブルなど、買主とのやり取りをわずらわしく思っている売主。主に相続で不動産を所有した人や空家を所有した人に多いようです。

売らざるをえない理由がある

利益が出ない不動産を組み換えや資産整理したケース、金融機関から物件を差押えられて競売に出しているケースなどがあります。

 

買取再販業者の情報収集の方法

買取再販業者は、さまざまなルートから情報収集をしています。たとえば、地元不動産業者は地主の不動産を管理していることが多いため、相続等が発生するとまずはその業者へ相談しに行きます。その結果、相続物件の情報を多く握るわけです。また、住宅地図を片手に街をひたすら歩いて空地や空家の情報を収集し、登記簿謄本で所有者を調べていくこともあります。

このように、直接所有者ヘアプローチして商品化する物件を仕入れることを「物上げ(ぶつあげ)」と呼びます。

物上げ

所有者へ直接アプローチして不動産を売り物にすること。また、不動産事業者が商品化するための売り情報を得ること

サービサー

債権回収会社のこと。住宅ローン滞納が続くと債権者(金融機関)は、サービサーに債権を譲渡したり委任したりして債務者(ローン借入者)から債権回収業務を行う

買取再販業者の情報源
  • 地元不動産業者
  • 弁護士
  • 銀行
  • サービサー
  • 競売
  • 登記簿謄本
  • 税理士

まとめ

  1. 再建築できない訳あり物件は安く仕入れられる
  2. 売り急いでいる売主からは安く物件を仕入れられる
  3. 地元の不動産業者は相続物件の情報を握っている
  4.  

>>第88回:物件購入の判断ポイント【不動産投資の経費】

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