<<第8回:お客様から申し込みを受けるまでの流れ【不動産会社の営業活動】
記事のポイント
- 「宅地」と「建物」の定義を明確にすると、宅建業の対象が理解できる
- 宅地は「宅建業法」、建物は「不動産登記法」に定義が書かれている
まずは信頼づくりからはじめる
広告などの集客活動をすると、電話などで問い合せを受けます。このとき、最も大切なのは丁寧な対応・言葉づかいを心がけること。営業担当者の対応ひとつで相手から信頼が得られるかどうかが決まります。相手の信頼を得られたら、買主なら購入理由や予算、売主なら売却理由などニーズを聞き出しましょう。ニーズがわからなければ相手にぴったりの情報を提供することができません。
ニーズヒアリング
条件を整理することが大切
もちろん、ニーズのすべてを満たすのはなかなか難しいのが現実です。そのため、条件を整理し、どうしても外世ないポイント(絶対条件等)や妥協できるポイント(そこまで優先しない条件等)を整理しておく必要があります。たとえば、買主のニーズがあいまいになっていると、どんなに数多くの物件を見ても自分に合う物件を選べません。気になった物件の駅距離や価格が60点だったとしても、絶対条件の間取りが80点以上の満足値であれば、トータルで70点近くの点数になり、その物件は「買ったほうが良い」と判断できます。条件を整理することで、自分に適した物件を見つけたときにすぐに購入の決断ができるようになるのです。
残債
住宅ローンの残高のこと。残債が売却価格を上回っていると不足分の持ち出し金が必要なため、ヒアリングする必要がある
見込み客をタイプ分けする
問い合せの対応は、お客様の状況によって変わります。すでに条件が整理できているお客様であればすぐに物件を紹介しても問題ありませんが、そうでないお客様は条件整理が優先となります。問い合せ相手をタイプ分けして、タイプごとに提供する情報を変えていきましょう。
見込み客のタイプ分け
Aタイプ | 条件整理ができて、購入時期等も明確(期日が決まっている) |
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Bタイプ | 条件等の整理ができている、購入時期等は決めていない(あれば購入検討) |
Cタイプ | 資金計画等予算は決まっているが条件整理ができていない(本人はできていると思っているが、要望が高すぎる。相場感がわかっていない) |
Dタイプ | 資金計画、条件整理等ができていない |
大切なのは、それぞれのタイプに興味を持ってもらえそうな情報を提供しながら、DタイプからCタイプ、CタイプからBタイプ、Aタイプと条件整理をしてタイプを変えていくこと。タイプに合った情報を提供しなければ、しつこい営業と思われるだけでしょう。
まとめ
- 最も大切なのは丁寧な対応·言葉づかい
- 相手のニーズを把握することで、必要な情報を提供できる
- 見込み客を4段階にタイプ分けする