<<第23回:不動産購入で現地調査で事前に調べたことと照合する
記事のポイント
- 埋設管や道路の状況は写真等に記録する
- 国や都道府県のデータと差異がないかを確認する
現地の状況がデータと違うことも
現地では埋設管や道路の状況を調べて写真等に記録します。その際は、事前に国や都道府県等のデータを取得し、照合して差異がないかどうかを確認します。もし、差異がある場合は、その原因について売主などにヒアリングして確認します。
水道調査
STEP1
:管轄の水道局にて埋設図面を取得する
STEP2
:水道管が公設か私設か、水道局に直接確認する
STEP3
:埋設図面の給水管引込み状況を測量図や住宅地図と照らし合わせながら確認する
STEP4
:現地で照合調査を行う。水道管が隣接地等を経由していないかき要確認
下水道調査
STEP1
:下水道台帳を取得する(「都道府県名+下水道台帳」で検索するとネットで取得可能)
STEP2
:敷地内の埋設図面がない場合が多いので、現地で下水マスを開けて引き込み状況等を確認する。配管の向き等によって配管が隣地を通っているかがわかる
STEP3
:隣地を通っている疑いがあれば、売主・隣地所有者に確認する
STEP4
:公設か私設か確認(私設の場合は維持管理は私道所有者と共有)
ガス調査
STEP1
:ガス管埋設管を請求する(「都道府県名+ガス埋設状況」で検索するとネットで取得可能)
STEP2
:ガス埋設図面から前面道路の都市ガス埋設状況および敷地内の引き込み有無を確認する
STEP3
:現地にてガス管引込みを調べる(道路端にGマークがある)
STEP4
:現地でプロパンガス利用有無を調べる(都市ガスの引込みがあってもプロパンを利用する場合もある)
STEP5
:プロパンガス会社と売主との契約内容確認(ガス会社変更等は違約金がかかる場合もある)
STEP6
:プロパンの場合、給湯器の所有権確認(給湯器がガス会社のリースになっている場合もある)
道路調査
STEP1
:現地にて現況の道路幅員および境界有無を調べる
STEP2
:法務局にて公図と要約書から道路所有者を調べる
STEP3
:道路管理課で道路台帳を取得し、道路幅員および道路境界確定有無を調べる(県道の場合は県の土木事務所、国道であれば国道事務所に行く)
STEP4
:建築指導課で建築基準法上の道路種別を調べる
- 42条1項5号(位置指定)道路の場合→建築審査課で位置指定道路申請図を確認
- 42条2項道路の場合→道路管理課・建築指導課でセットバックを調べる
- 42条1項2号(開発)道路の場合→建築審査課で開発登録簿を取得する
STEP5
:現況と調査内容の相違があれば調べる。敷地が未接道かどうか・地役権の設定有無については要注意
まとめ
- 水道管や下水道管が公設か私設かを確認する
- ガス調査では、都市ガスかプロパンガスかを確認する
- 建築指導課で道路種別を調べる