<<第32回:役所の物件調査で規制内容を確認する【不動産の購入】
記事のポイント
- 都市計画課では、対象エリアが「都市計画区域」かを調べる
- 都市計画区域か準都市計画区域の場合は、用途地域も調べる
対象エリアが都市計画区域かどうかを調べる
都市計画課では、まずは対象エリアが「都市計画区域」かどうか、「用途地域」の区分などを調べます。もし、対象エリアが「都市計画区域」もしくは「準都市計画区域」内の場合は、「用途地域」と定められています。
「用途地域」は、住居系・商業系・工業系の3つに分られており、建物の用途や使用目的が1つのエリアで混在しないように規制されています。「用途地域」が定められていないと、工場やビルなどが混在してしまい、街としての秩序がなくなってしまうからです。
防火地域かどうかで建物構造が規制される
防火地域とは密集した市街地で建物の延焼を防止するための建物構造に関する規制です。防火地域は用途地域によって定められており、建物の規模により建物の構造等が制限されます。規制がかかる建築物を建築するには鉄筋コンクリート造や鉄骨等の耐火建築物としなければなりません。建築コストが変わるので、「防火地域」や「準防火地域」で建築を考えている場合は注意が必要です。しかし、「防火地域」や「準防火地域」でも建築規模によっては木造建築物が可能なので、これから家を建てる場合は、設計図が建築可能な条件かどうかを再確認しましょう。
耐火建築物
主要構造部分が耐火性能を満たしている建物のこと。鉄骨造やコンクリート造といった建物で木造建築より建築コストが割高になる
木造建築が可能な条件
部署 | 延床面積 | 階数 |
---|---|---|
防火地域 | 100㎡以下 | 2階以下 |
準防火地域 | 500㎡以下 | 3階以下 |
まとめ
- 用途地域とは、建物の用途が1つのエリアに混在しないための規制
- 用途地域は、住居系・商業系・工業系の3つに分けられてる
- 防火地域とは、密集した市街地での延焼を防止するための規制